ふく射冷暖房
ふく射冷暖房とは? これからの冷暖房
温度の伝わり方の違い~対流熱と放射熱
熱(あたたかい・つめたい)が伝わる現象には、3つの種類があります。
伝導とは、物体を通じて熱が移動することです。やかんに触れて「熱い」と感じるのが伝導です。
対流とは、空気や水があたためられるなどして密度が変わることで熱が移動する現象です。エアコンやヒーターなども、この対流により部屋全体をあたためたり冷やしたりしています。
放射(ふく射)とは、物体が熱を電磁波として放出することで熱が移動する現象です。太陽の光が温かいのも、ふく射熱によるものです。
自然界において、伝導、対流、放射の割合は、それぞれ5%、20%、75%と言われています。
夏といえばクーラー!ですが・・・
現代の夏は、猛暑が続き、夜に寝苦しくて寝られなかったり、冷房の効いた会社のオフィスにずっといることで、一日中クーラーの風を浴びているということも多くあります。
暑い夏に、めまいや肩こり、頭痛、むくみや肌荒れ、身体がだるくて疲れやすいなどの症状に悩まされたことはありませんか?
これらは、「クーラー病」などと呼ばれ、現代病の一つといわれています。
風邪を引いたわけでもないのに、「めまい」などの症状があらわれる「クーラー病」とは一体なんなのでしょうか?
エアコンによる冷房の仕組みは、エアコンの小さな吹出口から出る冷風で室内全体を冷やそうというものです。エアコンは、吹出口から14 °C程度の冷たい風を強烈に吹出し、一部の空気を冷やすことによって対流をおこし、部屋全体を冷やします。
そのため、風の直撃による局所的な体の冷えや、部屋の上部と足もととの温度ムラ、部屋の外の外気との大幅な温度差などが生じることとなり、不快差を感じるだけでなく、クーラー病になったりと、健康を害することがあるのです。
そのため、風の直撃による局所的な体の冷えや、部屋の上部と足もととの温度ムラ、部屋の外の外気との大幅な温度差などが生じることとなり、不快差を感じるだけでなく、クーラー病になったりと、健康を害することがあるのです。
クーラーの風にあたりたくない!という方のために
こうした「クーラー病」にならない、ふく射式の冷暖房があります。
冷風を吹出し、空気の一部の温度を変え対流を引き起こすのがクーラーですが、ふく射式の冷暖房はパネルへ冷水(温水) を流し、風主体ではなく、ふく射の効果でじんわりと、穏やかに冷房(暖房)できます。
ふく射熱冷暖房は、風やにおいもなく、暑い夏は鍾乳洞の中にいるような快適さを、寒い冬は陽だまりのような温かさを感じることができます。
ハマイの体験型スマートハウス「ENEDIA ハマイ」に設置しているふく射熱冷暖房「サーモマイルド」です。現在は寒いので温水が通っています。この部屋の暖房はこれだけですが、外気が0℃以下の日でも、19℃~20℃の室温を保ってくれています。
年中いつでも、自然の心地よさ「クール暖」
ふく射熱冷暖房 クール暖 ~音も、においも、風もない、次世代の冷暖房
冬、石油ストーブやエアコンによって冷えたお部屋を暖めようとするとき。あるいは、夏、クーラーや扇風機でお部屋を冷やそうとするとき。こうしたときに、音や、におい、風の直撃に悩まされたことはありませんか。また、ほこりがまきあがったり、肌が乾燥したり、息苦しくなったりしたことはないでしょうか。あるいは、夏場、冷房をつけたまま寝ると、次の日の朝、体が痛くなったり体調が悪くなったりしたことはないでしょうか。
これらを解決するのが、ふく射熱冷暖房「クール暖」です。ふく射熱冷暖房は、ヒートポンプで冷温水をつくり、パネルに送水・循環させ、樹脂製放熱面より熱放射する全く新しい方式の冷暖房システムです。パネルにながれている冷水(温水)により、対流(風)主体ではなく、ふく射の効果でじんわりと、穏やかに部屋を冷房(暖房)できます。そのため、風やにおい、機械音など一切なく部屋を快適な空間に変えます。ふく射冷暖房を導入したお客様は、暑い夏は鍾乳洞の中にいるような快適さを、寒い冬は陽だまりのような温かさを感じることができます。
ヒートポンプで、省エネで地球にやさしいクール暖
ヒートポンプとは、少ない投入エネルギーで、空気中などから熱をかき集めて、大きな熱エネルギーとして利用する省エネ技術です。身の回りにあるエアコンや冷蔵庫、エコキュートなどにも利用されています。
省エネルギー性を示す指標:COP(成績係数、エネルギー省費効率)とは、「消費電力1kW当たりで、どれぐらいの能力(kW)を引き出せるか」を数値化したものです。数値が大きいほど省エネルギー性能に優れています。ちなみに電気ヒーターのCOPは1、ヒートポンプの場合、冷却のみの利用は2.5、加熱のみの利用で3.9 となっています。ヒートポンプは、少ない電力消費で大きなエネルギーに転換できる省ランニングコストの非常に効率の良いシステムなのです。
冬は陽だまりのような暖かさ、夏は鍾乳洞のような爽やかさ
温度ムラが無く、均一に。 室内はどこにいても同じ心地よさ。
ふく射熱なので、身体を包み込むような暖かさ自然な涼しさを実感できます。
ふく射熱冷暖房「クール暖」の大きな特徴は、ふく射熱をつかってお部屋を冷暖房することです。
まず、「クール暖」のプラスチック製パネルから目に見えない光(輻射波)が放射され、人間や壁などに衝突して輻射熱に変化し、部屋の天井・壁・床などの表面温度を上昇、下降させます。そして衝突部の天井・壁・床から二次輻射熱が放射され、エネルギー効果を高めます。輻射は暖房時に低めの温度でも暖かく感じ、冷暖房時には高めの温度でも涼しく感じ、熱効率が良く、省エネとなります。放熱面からの輻射波の放射を均一にすることで、室内の温度環境をムラなく均一にします。
遠赤外線とは電磁波であり、太陽光のように物体との相互作用の結果、熱が発生します。温度感覚を起こす適応刺激は、実は温度ではなく、皮膚に熱を供給するという速度のことです。これは従来の対流や伝導で効率よく行うことは不可能に近いものです。遠赤外線は電磁波なのでその速度は30 万㎞/秒です。「クール暖」から放射された遠赤外線は瞬時に皮膚に届き、皮膚表面で吸収され、速やかに熱に変換されます。これは輻射のみが持つ特性です。
暖かく感じることと、暖かいというのは、まったく異なった感覚です。たとえば、冬の寒い夜に、温風暖房の効いた部屋に入ると暖かく感じることであっても、実際には体は暖まっていないのです。
それに対して、同じ冬でも陽だまりに入ると、セーターを着たままでも瞬時に暖かくなります。これは太陽の光の中に含まれる遠赤外線が体の中に吸収され、瞬時に熱に変換されることで暖かいのです。
それに対して、同じ冬でも陽だまりに入ると、セーターを着たままでも瞬時に暖かくなります。これは太陽の光の中に含まれる遠赤外線が体の中に吸収され、瞬時に熱に変換されることで暖かいのです。
これらの仕組みを利用して、ふく射熱冷暖房はお部屋をムラなく、じんわりとあたためます。
「クール暖」の特徴 軽くて高品質、そして高い放射率
重量
| 軽い(ポリプロピレン樹脂の比重0.91)
|
耐湿性
| 半永久的に使用が可能
|
防錆
| 開放型温水循環システムでも良い
|
配管方式
| 樹脂配管なので特殊技能は不要
|
安全性
| 温水温度が80℃でも、パネルの表面が60℃以上に上昇しないので安全
|
遠赤外線の放射率
| 樹脂は放射率が高く、セラミックスと同等
|
暖房特性
| 放熱温度は低めでも暖かく、室内は均一温度になる
|
冷房特性
| 放熱温度は高めでも涼しく、室内は均一温度になる
|
システム特性
| 遠赤外線は人や、床、壁、天井などを直接暖めるので省エネとなる。遠赤外線は風があっても支障がなく、活動、照射面では、輻射、対流、伝導が生じ、室内は均一温度の快適空間となる
|
ヒーターの寸法変更
| 易しい
|
コスト
| 安い
|
樹脂の放射率(熱の伝わり方の効率)について
クール暖の特徴は、何と言ってもパネルの素材にプラスティック樹脂を採用していることです。パネルヒーターとして一般的に使用されている材質の放射率を比べても、樹脂の放射率は圧倒的に高く、アルミニウムに比べて約14~23倍の放射率を誇ります。